POLO ARCHITECTS
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READY TO MAKE ANYTHING
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レビュー作業で、2 社のクライアント(異なる色で表示)と建築設計者のコミュニケーションに図面 PDF のコメント機能を使用
緑地の住宅街
ベルギー、アントワープ郊外の町、エデゲムでは意欲的な再開発プロジェクトが進行中です。POLO Architects と複数企業が提携して、Hof ter Linden 城の近隣に新たな住宅地を開発しています。城の周辺には車両進入禁止の広大な緑地が広がり、隣接する城の緑地とつながっていて、一般に公開されています。
Elysia Park プロジェクトには、アパートから介護施設まで 345 ユニットの住宅が含まれ、さまざまな世代の住民を魅きつける地域となっています。巧みな区画計画とパノラマ式の大きな窓のおかげで、どの建物からも庭園や池、公園の眺めを楽しめるようになっています。
このプロジェクトを統括する POLO Architects は、ベルギーの大手建築設計事務所のひとつで、建築設計、都市計画、インテリア デザインを手がけています。同社は 1991 年に Mauro Poponcini 氏と Patrick Lootens 氏によって設立されました。以来、複数分野のクリエイティブなプロフェッショナルを 100 人以上擁するまでに成長し、アントワープとブリュッセルにオフィスを構えています。同社は長年にわたり、国内外のプロジェクトを手がけてきました。そこにはコンペで優勝したプロジェクトも含まれます。
Elysia Park プロジェクトは、4 つの建物群に分けられ、各フェーズが段階的に進められています。このプロジェクトは数年前に始まりましたが、チームは最初の 2 フェーズ目まで、コラボレーション プラットフォームを使用していませんでした。「以前は BIM モデルを当社のサーバーに保存し、社外の関係者と共有する必要があれば、毎回データを書き出していました」と、POLO Architects の建築設計者であり、このプロジェクトの BIM モデル マネージャーを務める Laura Rombaut 氏は振り返ります。「WeTransfer 経由でモデルを送信していたため、それが相手側でいつ使用されているのか分かりませんでした。その後 1 ~2 週間後にモデルが送り返されてくるのですが、その頃にはそのモデルのバージョンは既に古くなってしまっています」
クライアントはよく、印刷された図面に手書きでコメントを入れたため、それを Revit に転送する必要がありました。また、ミーティング中に誰かがメモを取り、それを後でモデルに組み込むので、漏れや誤解が生じるリスクもありました。そこで POLO Architects は、プロジェクトをもっとスムーズに進められるコラボレーション用ソフトウェアを探しました。そして既に Revit をモデルリングに使用していたたため、自然な流れで BIM Collaborate Pro* を選択しました。
「引き続きオートデスクの製品を使いたかったので、他社のソリューションを使うことは考えませんでした」と POLO Architects の BIM マネージャー、Rudi Van Thienen 氏は言います。「それほど議論することもなく、BIM Collaborate Pro の採用が決まりました」
「このプラットフォームを非常に気に入っていたため、クライアントや協力会社も説得して BIM Collaborate Pro を導入してもらいました」
—Pole Architects BIM マネージャー/Rudi Van Thienen 氏
オンラインの建築 3D モデルとコメント
同社はいくつかの小規模プロジェクトで BIM Collaborate Pro を試し、その結果に感心しました。その後、このソリューションを大規模に導入することを決定し、Elysia プロジェクトの第 3 フェーズと第 4 フェーズで導入作業を行いました。このプロジェクトに携わる主な関係者を大きく分けると、建築設計者、クライアント、構造エンジニア、テクニカル エンジニアの 4 者になります。そして現在は、この全員が BIM Collaborate Pro プラットフォームでコラボレーションしています。今後プロジェクトに参加する建設業者にも、このプラットフォームを使ってもらう予定です。
「このプロジェクトに携わる全分野の関係者が同じプラットフォームを使用すべきであることは明らかでした」と POLO Architects のプロジェクト アーキテクト、Jan Cant 氏は話します。「このプラットフォームを非常に気に入っていたため、クライアントや協力会社も説得して BIM Collaborate Pro を導入してもらいました」と Van Thienen 氏も話します。POLO Architects はこの移行をサポートするために、クライアント向けのマニュアルも独自で作成しました。
これほど大規模なプロジェクトで、すべての関係者が 1 つのプラットフォームを共有しながら共同作業するのは初めてでしたが、大きな効果がもたらされました。「かつては他のモデル作成者の作業が終わるまで待ったり、指摘事項が解決するまで待ったりすることに時間を浪費していましたが、そうした待ち時間がすべてなくなりました。今では、すべての情報をまとめて確認できます。メールをやりとりする必要も、ファイルをアップロードしたりダウンロードしたりする必要もなくなりました」と Rombaut 氏は話します。
すべての関係者が常に最新バージョンのモデルで作業しているため、ミスや誤解も大幅に減りました。印刷した図面にコメントを書く代わりに、デジタルでコメントを付けられるため、プロジェクトの関係者全員が確認できます。「全体の状況をずっと明確に把握できるようになりました」と Van Thienen 氏は言います。Revit でモデルに指摘事項が追加されると、モデルが更新され、その指摘事項が担当者に引き継がれます。プロジェクトの透明性が向上したことで、潜在的な問題も特定しやすくなりました。たとえば、クライアントがスタビリティ エンジニアに向けてコメントを追加すれば、建築設計者もそれを確認できます。
「以前は何度もミーティングを行う必要があり、非常に多くのミスが発生していました」と、Cant 氏は言います。「そのようなやり方では、どうしても漏れや誤解が生じてしまうのです。今では、すべてが 1 つのプラットフォームに集約されています。個々の画面で同じ内容を確認しながら、クライアントに『これのことですか?』と質問できます。かつての作業方法とは大違いです」
「ミスが半分ほど減り、プロジェクト フェーズによっては完了までにかかる時間も約半分に短縮しました」と、Cant 氏は言います。
クライアントである不動産開発会社 2 社も、この新しい作業方法を高く評価しています。「BIM Collaborate Pro によって、建築設計者やエンジニアリング パートナーが設計を進めている間も、ほぼリアルタイムで作業過程を見ることができるようになりました。コメントを追加し、その後追跡できるので、完了した作業や、期日までに完了させる必要のある作業について把握しやすくなりました。そのため、施工に向けた計画について自信を持てるようになりました」と Cornerstones Development のプロジェクト マネージャー、Jan Van Tilborgh 氏は言います。
「全員が同じプラットフォームを使用していれば、さまざまな提携会社や研究チームと離れた場所にいても、簡単にコミュニケーションを取ることができます。
—Alides プロジェクト マネージャー/Alexandra Dierick 氏
「全員が同じプラットフォームを使用していれば、さまざまな提携会社や研究チームと離れた場所にいても、とても簡単にコミュニケーションを取ることができます」と Alides のプロジェクト マネージャー、Alexandra Dierick 氏も言います。「常に全体を把握でき、進行中の指摘事項をプロジェクトのさまざまな段階で追跡しやすくなります。もちろん関係者全員が意識を変える必要もあるのですが、新しい働き方としてテレワークが浸透しつつある今、そうしたメリットの重要性がさらに高まっていると思います」
POLO Architects は、この新しい作業方法は効率的なばかりでなく、他にもメリットがあることに気づきました。その 1 つは、二酸化炭素排出量の削減です。「すべてデジタルで進めるので、印刷物が減りました」と、Rombaut 氏は言います。「また、対面でのミーティングも減りました。かつては定期的にクライアントの拠点まで行き、ミーティングを行っていたので、数人の移動が生じていました。BIM Collaborate Pro を使い始めてすぐに、このミーティングを中止しました。このプラットフォームによって簡単に課題を特定し、対処できるようになったからです」
さらに、ベルギーで新型コロナウイルス関連の規制が敷かれましたが、チームは BIM Collaborate Pro のおかげで、作業を中断することなく自宅で継続することができました。
POLO Architects は今後、外部関係者が関与するすべての新規プロジェクトで BIM Collaborate Pro を使用する予定です。