TDINDUSTRIES

テクノロジーの導入で
クライアントの 満足度向上を実現

CUSTOMER SUCCESS STORY

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データ交換とコラボレーションがTDIndustriesの明暗を分けた

TDindustries 社は、同社は、米国南西部で機械設計と給排水衛生設備を手がける大手サブコンです。エンジニアリング環境における時代の変化に対応し、第一線を走り続けるべく、自社のプロセスと技術を進化させてきました。Autodesk® Revit®を使用した統合BIMワークフローを採用することで、従来のスケジュールを30%短縮し、見積もり効率を大幅に向上させることができました。

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より良い成果物を提供するための高まるプレッシャー

ますます複雑化するプロジェクト、利害関係者からの非常に高い期待、短期間でさらに優れた建物を完成させることの要求…。TDIndustries 社は、こうしたプレッシャーに日々直面しながらも、クライアントが目を見張るような素晴らしい成果物を届けるという目標の達成にフォーカスし続けています。

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「私たちの最終目標は、オーナーに心から喜んでもらえる製品を納品することです」と話すのは、TDIndustries 社でプロジェクト マネージャーを務める Ken Luong 氏です。しかし、それは時に難しいこともある、と彼は続けます。「お客様やオーナーは、すべてがスムーズに進行し、短期間で建物が完成することを望みます」これを実現するのは簡単ではありません。スタジアムやアリーナのようにプロジェクトが大規模かつ複雑で、大勢のチーム メンバーが各フェーズに携わる場合は、なおさら困難になります。それでもTDIndustries 社は、オーナーのさまざまな要求に向き合いながら、できるだけ短期間で最高水準の納品物を完成させる必要があります。そこで同社は、Autodesk® Revit® による統合された BIM ワークフローを導入し、競争力を一気に高めました。同社の見積担当者である JoshRobinson 氏は、こう話します。「お客様により良いものを届けるためには、私たちもテクノロジーとともに進化し、ツールを最大限に活用していく必要があります」同社はこの新しいアプローチを取り入れることで、納品物の品質向上を実現しただけでなく、あらゆるプロジェクトの正確性が向上したことで効率性が上がり、結果的に収益が大きく増加しました。 

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同期されたデータを共有することで
チーム間のコミュニケーションが円滑に

TDIndustries 社が手がける複雑なプロジェクトでは、ちょっとした効率の悪さがプロジェクト全体に大きな影響を及ぼし、プロジェクトの成功とクライアントの満足を妨げる場合があります。同社のデータはかつてはそれぞれの部門ごとに分断されていたため、建築設計者とエンジニアリングチームの間でたびたびデータを「変換」してやり取りする必要があり、非効率的でした。しかしオートデスクのソフトウェアを導入した今では、BIM を通じて同じ情報をチーム間で共有できるため、シームレスなコミュニケーションが可能になりました。同社は、この統合ワークフローに切り替えて、Revitの中央モデルにデータを保管・共有し始めてすぐにそのメリットを実感しました。 Revit の統合ワークフローによってプロジェクトチーム間の壁が取り払われたことは、とりわけ革新的だったと Luong 氏は話します。「一番驚いたのは、何でもあらゆるものを Revit で設計でき、そこで作成したモデルを、エンジニアリングから調整、見積もりまで、さまざまな部門で使用できることです。今ではすべての業務をリアルタイムに行なえます。価格設定や設計変更など、すぐに返答が欲しいような場合も、とても迅速にやり取りできます。これは本当にすごいことです」

"かつて複数のデータベースを使っていた頃は、データのやり取りが大変でした。今はもう、データを変換する必要もありません。データベースを1 つに統合したことで、すべてが効率的になりました" 

—TDIndustries 社プロジェクト マネージャー Ken Luong 氏

ビジネスを勝ち取るための競合戦略

TDIndustries 社では、プロジェクトの開始時から徹底的に顧客満足を追求します。この姿勢を入札時にうまく示すことができれば、競合他社に差をつけることができます。同社の実践する統合ワークフローは、クライアントにアピールし、新規プロジェクトを獲得するうえで重要な鍵となっています。正確な見積もりと価格設定は、クライアントにとってますます重要な要素となっています。プロジェクトを 3D モデル視覚化してクライアントに提示できることは、ビジネスを勝ち取るうえで同社の強力な武器となっています。市場では、現況の 3D モデルをクライアントに提供する方向へとシフトしていると、Robinson 氏は話します。3D モデルの提供は、クライアントにとって非常に大きな魅力となっているのです。「客先での商談や入札の場で、3D モデルを見せながら価格を提示できれば、お客様の信頼を得ることができます」機械エンジニアの Liz Welch 氏も、これに同意します。「入札前や設計の早い段階から Revit を使用することで、他社に差をつけることができます」

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迅速かつ正確な価格決定

複雑なプロジェクトをタイトなスケジュールで完成させるために時間に追われながら作業しているときは、少しでも時間を節約したいものです。TDIndustries 社は、見積もり作業を大幅に効率化することでリソースの半分を解放し、もっと重要なクライアントのための業務にフォーカスできるようにしました。

どのようにして実現したか

早い段階から Revit モデルを作成し、そこに最新のエンジニアリングデータを組み込んでいくことで、迅速かつ正確に価格の見積もりができるようにしたのです。

そして設計が進むとともに、全体的な価格のバランスを見ながら柔軟に調整していくことができます。図面やデータの再作成を行う必要もなくなりました。「チーム全員の作業が 1 つのデータベースにリンクしているので、価格の変更もすばやく行えます」と Robinson 氏は話します。「これでリードタイムを大幅に短縮できました。設計の変更後には必ず価格を更新する必要があるのですが、これも即座にできるようになりました」ひと昔前の業界では、エンジニアが何度も計画を更新することはよくあることで、しばしば一から作り直す必要もありました。その頃のワークフローとは大違いです。「図面をすべて作り直すのではく、モデルを微調整しながらコストを追加していくことができます」と Robinson 氏は話します。「かつては 2 週間かかっていたプロセスも、1 週間で終わるようになりました」Welch 氏は、こう続けます。「手元にある視覚化されたモデルとAutodesk® ESTmep™ を使用すれば、見積担当者は部品が意図したとおりに動作するかどうかを視覚的に確認できます。数量拾いのプロセスも、一から計画を作成していく作業から、確認していく作業へと変わりました」

"すでに高い投資対効果が実現しています。大幅に時間を節約できたことで、当社のみならず、エンド ユーザーやオーナーにも付加価値がもたらされました" 

—TDIndustries 社プロジェクト マネージャー Ken Luong 氏

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設計と調整を統合して施工性を向上

TDIndustries 社は、豊富な情報を含む Revit モデルをプロジェクトの最初から使用できるようになりました。Revit モデルに実際の製造用パーツを組み込むことで、作業時間の短縮や調整の効率化、精度の向上が実現しています。最近では、リード タイムが非常に短いデザインビルド プロジェクトに携わりました。ここでは初期価格の 3D モデルと製造データベースを組み合わせてパーツを特定し、これらを事前に発注して予算を更新することで、見積もりの精度を高めました。

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同社の施工性も向上しています。モデルを使用することで、TDIndustries 社と提携業者との間で設計や施工の問題についてやり取りしたり、建物の運用を最大限効率化するために変更を加えたりすることが、とても簡単になりました。「調整段階に入り、ファブリケーションを活用する際には、実際の製造用パーツをモデルに組み込み、設計が建設可能かどうかを確認します」と Luong 氏は説明します。TDIndustries 社では、ESTmep で高精度な価格モデルを作成し、Revit で施工性の課題を特定し、Autodesk® BIM 360® でメンテナンス用のデータを管理しています。このようにさまざまなオートデスク ツールを使用しながら、高品質で施工性の高い建物を設計するために重要な情報を集約しているのです。TDIndustries 社では、このすべてがプロジェクトの投資対効果の向上につながっています。正確なモデルで作業することで、手間のかかる再作業を回避し、建設スケジュールを短縮することができました。また、効果的な連携によって情報提供依頼(RFI)の数も減りました。

こうした統合ワークフローによるデザインビルド プロジェクトでは、従来の手法と比べてスケジュールを最大 30% 短縮できると同社は考えています。Revit と Autodesk® Navisworks® を使用すれば、設計調整における問題点を早い段階からバーチャルに特定することができ、スケジュールの短縮に大きく貢献します。

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TDIndustries 社のさらに明るい未来

TDIndustries 社による統合エンジニアリングのアプローチはまだ始まったばかりですが、すでに大きな成功を収めています。こうして同社は今も、クライアントに提供する価値を高め、自社の効率化を図ることに取り組んでいます。同社では現在、プロジェクトの早期からエンジニアのビジョンを視覚化し、クライアントや現場の提携業者とのコミュニケーションに役立てることができないかと、バーチャル リアリティなどのテクノロジーを活用する方法を研究しています。「VR も試してみました。エンジニアのビジョンを 3D モデルで見ることができれば、現場の提携業者が理解しやすくなります」と Welch 氏は話します。Luong 氏はこうしたテクノロジーを「VR、BIM360、Revit モデルのような派手なこと」と言い表しました。そうは言いながらも、同社が技術やプロセスの革新に取り組む原動力となっているのは、クライアントに素晴らしい成果物と価値を提供したいと願う同社の思いに他なりません。