SARA
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Suomen Aluerakennuttaja (SARA) 社は、居住空間ソリューションを提供するエキスパートであり、フィンランドにおける建設業界向けプロセス開発のパイオニアです。SARA 社は、建設サプライ チェーン全体にわたる業務提携を専門分野とするコンサルティング企業です。一方、Arttuasunnot 社は、地方自治体のプロジェクト計画、資金調達、建設、行政サービスを手がける、経験豊富で革新的な非営利法人です。両社はしばしば業務で提携しています。両社のパートナー チームは、Autodesk Construction Cloud™ 上で Autodesk Build と BIM Collaborate Pro を組み合わせて使用することで、一貫したドキュメント作成、データ追跡・共有、プロジェクト成果の向上を実現しています。
革新的なサービスで知られる SARA 社と Arttuasunnot 社は、ステークホルダーのために成果を向上する方法を常に模索しています。そして両社とも、リーンな業務手法を確立しています。両社は「スプリント」と呼ばれるアジャイルな作業手法を採用していますが、これは IT 業界から学んだアプローチです。「プロジェクトでは、従来の月次スケジュールではなく、1 週間ごとのローテーションで設計を行い、会議を開きます」と、SARA 社の VDC マネージャー、Mauno Lounakoski 氏は振り返ります。
SARA 社は、クライアントの代理として業務にあたる中で、分断された建設エコシステムからプロジェクトに携わる多くの関係者を 1 つにまとめ、リアルタイムでコラボレーションを進める必要があります。そんな中で同社は、効果的にコラボレーションを行うためには、データを取得および共有できる環境が不可欠なことを認識しました。同社はかつて、スプレッドシートやローカル ネットワーク ドライブ、物理フォルダに保存されるデータを手動で管理していましたが、このやり方ではビジネス ニーズに合わせて拡張できず、Arttuasunnot 社のようなパートナーとの真のコラボレーションを妨げる障壁となっていました。プロジェクト情報の中央リポジトリがなければ、写真やドキュメントなどの主要データは個々のコンピューターに保存されるだけで、他の関係者が簡単にアクセスしたり共有したりできません。Autodesk Construction Cloud ソフトウェアを使用して効率的なデジタル運用モデルを開発することで、SARA 社はデジタル ワークフローを取り入れた手法を再構築しました。建築設計の図面作成用の Revit から、施工前準備用の BIM Collaborate Pro、施工・アセット管理用の Autodesk Build まで。チームは建設ワークフロー全体に対応するオートデスクのさまざまなソリューションに投資し、1 つに統合しました。一方で、同社のパートナー企業は、さまざまなテクノロジーを搭載したツールがあっても、これらのソリューションを使用してプロジェクトを成功に導くために最も重要なのは人材であることに、すぐに気づきました。
両社のチームは、効率的なプロジェクトを実現および促進するために重要な要素は、ビルディング インフォメーション モデリング(BIM)であることに気づきました。しかし、真の価値は、テクノロジー自体でなく、人々がそれをどう利用するかにあるのです。
「オートデスクは、プロジェクト ライフサイクル全体に対応する市場最高レベルのソフトウェア エコシステムを取りそろえています。そのツールは他の、どの製品より高度な拡張性と相互運用性を備えています。しかし、そうしたビジョンをプロジェクトに携わる関係者にも理解してもらうためには、彼らにも同様の過程をたどってもらう必要がありました」
—CEO/Tino Nurmi 氏
オートデスクの Construction Cloud は、建設現場のチームにとって直感的で使いやすいソリューションでした。「施工管理の役割を担う Arttuasunnot 社にとって、その管理機能には計り知れない価値があります。広範な情報へのアクセスが可能になると同時に、特定のドキュメントにアクセス権限レベルを設定できるため、プロジェクト データへのアクセスを最適化できます」と建築設計者の Juri Pelkonen 氏は話します。
SARA 社と Arttuasunnot 社は両社とも、サプライ チェーンのチーム間の連携体制を確立し、建設プロセスを連携させることができます。「関係者全員が常に図面や情報の最新バージョンにアクセスできるため、同じ認識を共有できます。これにより、作業が非常に効率的になりました」と Mauno 氏は振り返ります。また、Tino 氏にとって重要なのは、人材の役割の多様性と学習機会を確保することです。「オートデスクの Construction Cloud によって、データがオープンになり、人材がアクセスしやすくなりました。例えば、BIM Collaborate Pro などのかつては設計者のみが使用していたようなツールに、プロジェクト管理チームもアクセスできるようになりました。使い方もわかりやすく、チーム メンバーがすべて同じ場所にアクセスしながら作業するため、プロジェクトのコラボレーションがシームレスになり、専門分野の違いを越えて互いに学び合えるようになります」と Tino 氏は話します。
「Autodesk Construction Cloud のプラットフォームでは、各社独自のプロセスを取り入れつつ、共通の仕組みと手法でプロジェクト全体を管理できます。この機能が、サービスを多様化する上で役立っています」
—VDC マネージャー/Mauno Lounakoski 氏
オートデスクの Construction Cloud によって、関係者間のコラボレーションはとても容易になりました。今後のビジネス的な予測と現在のクライアントの経済情勢をふまえると、容易に入札を作成したり修正したりできる作業環境は重要です。「過去 1 年の間に材料の価格が急騰したため、半年前に見積もりをした入札価格も大幅に上昇しています」と Tino 氏は話します。
「 このソリューションの機能は常に進化し続けているため、それとともに私たちもプロセスを改善していくことができます。設計のマークアップなどの操作方法が以前よりだいぶ簡単になり、時間のかかる作業が効率的になりました。プラットフォームから、設計に直接コメントを追加できます。このソリューションでは、さまざまな方法で効率を上げることができます。私たちはまだ、一部の機能しか使いこなせていないのに、既に効果を実感しています」
— 建築設計者/Juri Pelkonen 氏
Image courtesy of SARA
小規模なプロジェクトのデータを統合して拡張することは、未来に向けた重要な課題です。SARA 社と Arttuasunnot 社は、両社ともより良い設計管理プロセスを目指しています。「関係者全員が、現場から必要なドキュメントにアクセスできる環境を構築することを目指しています。オートデスクの Construction Cloud を使用することで、大勢のコンサルタントが携わるプロジェクトでも、すべての情報を効率的に調整し、優れたチームワークを推進できるようになりました」と Mauno 氏は話します。
「BIM を確実に定着させるためには、業界や会社が優れた人材を獲得することが非常に重要です」
両社が足並みをそろえて業界の最新テクノロジーを取り入れることで、素晴らしい人材を引きつけ、獲得できると Tino 氏は信じています。