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デジタル ツインとは? インテリジェントなデータ モデルは建造環境をどう形成するか

  • デジタル ツインは、実世界のオブジェクトを表現するダイナミックなデジタル情報モデル。
  • デジタル ツインの技術は、NASAが宇宙におけるシステムのシミュレーションを必要としていた1960年代からつながっている。
  • デジタル ツインはリアルタイム データを使用するため、関係者はプロジェクトのパフォーマンスとライフサイクルを監視できる。
  • 現在、世界中の都市がこの技術を利用してデータを収集・解釈して、気候変動やその他の緊急事態に対応するためのレジリエンスを高めている。

スティーヴン・スピルバーグは20年前、フィリップ・K・ディックの「マイノリティ・リポート」の映画化に向け、未来都市を描くための助力を得るべく科学技術界の著名な思想家たちを集めた。映画で描かれた2025年のワシントンDCは確かに陰鬱ではあったが、その世界の居住者たちは自動運転車や網膜スキャンによるパーソナライズド マーケティング、音声による住宅制御システムなど、インテリジェントなデジタル技術がもたらす利便性を享受していた。

こうした技術は20年前には途方もなく未来的に思えたが、コンピューターのジェスチャ コントロール、ターゲティングされたオンライン広告、牛乳が切れると注文してくれる冷蔵庫など、その多くが現在では一般的な存在になりつつある。

現在、スマートビルはユーザーがどこに住み、どのようなスケジュールになっていて、コーヒーにどれだけ砂糖を入れるのかまで把握している。ビルや都市がスマート化、自動化されるのにしたがって、デザイン、管理、保守に活用されるツールも同じくスマート化、自動化されていく。

AEC業界がデジタライゼーションとデータドリブンな意志決定に関して他業界に後れを取っていることは周知の事実だ。しかし、業界のプロフェッショナルたちが前進には考え方と働き方の変化が必要であることを認識するようになるにつれて、それは変わりつつある。

IoT、AI、クラウドコンピューティングといった技術がAECのDXを推進するのに従って、デジタル ツインが勢いを増している。ツールはよりパワフルになり、デザイナーやオーナーは、それが建造環境を最適化する可能性を理解し始めている。

デジタル ツインとは? タブレット上のデータモデルを参照するエンジニアが
デジタル ツインは物理アセットや環境のダイナミックで「生きた」デジタル モデルだ

デジタル ツインとは?

デジタル ツインは、自動車や橋、建物などのアセット (資産) や環境をデジタルで表現したものだ。従来の3Dモデルというより、情報モデルと考えるといいだろう。これはプロジェクトのプランニング段階で作成される共通のデータリファレンスであり、設計から製造、施工から運用・保守、さらにその将来的な活用・再利用に至るまで、アセットのライフサイクルの各フェーズにわたるものだ。

静的なデータ モデルとは異なり、デジタル ツインは動的で、リアルタイムに進化する「生きた」存在だ。AIや機械学習、IoTの技術を使用してアセットのライフサイクル全体でデータを交換することで、対を成す物理モデルとの間で学習、更新、コミュニケートが行われる。これらのダイナミックなシミュレーションにより、バーチャル ツインのユーザーは、問題が生じる前にそれを阻止し、新しい機会を模索して、未来に対して備えることができる。

AECにおけるデジタル ツインとは?

AEC業界におけるデジタル ツインとは、建造アセットとそのシステムの総合的なレプリカといえる。

このアセットには次のような形態がある:

  • ビル
  • 橋などのインフラ要素
  • 鉄道網、ビジネス パーク、都市など、コネクトされたアセットで構成される複雑なエコシステム

建設におけるデジタル ツインの仕組み

建設業界では、デジタル ツインは以下のような情報を処理する:

  • HVAC (冷暖房空調設備) やMEP (機械、電気、配管) システムの運用データ
  • 部材および保守データ
  • IoTセンサーを通じて収集される環境データ

新たな世界では、AECチームとオーナーが連携し、性能目標と目指す成果の定義と並行して、プロジェクトの最初にデジタル ツインが作成される。データはプロジェクトの進行に従って継続的に収集され、Autodesk Tandemなどのプラットフォームを使用してモデルにマッピングされる。アセットがオーナーに引き渡されると、バーチャル ツインが長期間にわたる性能の微調整や保守管理、解体や将来的な活用に利用できる運用データを収集する。

デジタル ツインとは? 建設作業員が目にするバーチャルビル
建設におけるデジタル ツインはHVACやMEPシステム、部品や保守、環境データの情報を処理する

デジタル ツインは、その物理的なツインから供給されるデータで常に進化するため、リアルタイムでの条件に応じてシミュレーションや予測を実行できる。建設業界におけるデジタル ツインは、例えば建物のソーラー ファサードが太陽の軌道を追従するよう調整を行なったり、室内の空気の流れを変えて病原体の広がりを最小限に抑えたりするのに使用できる。

建造アセットを最適化する、デジタル ツインのその他の使用方法:

  • 購入パターンを利用して小売スペースを構成
  • 植物工場の運用を自動化して最適な生育条件を実現
  • 石油精製所における保守の問題の予測
  • 患者の効率的な動線と職員のニーズを実現する医療空間をデザイン

デジタル ツインは設計と建設のワークフローをどうつなぐのか

ワークフローの観点から言えば、デジタル ツインは、これまでサイロ化していた (あるいは紙のファイル内にあった) データを解き放つ。その結果、チームはデザインから解体まで、プロジェクトのライフサイクル全体を通して、より良好につながることができる。またデジタル ツインは、コンポーネントの仕様や保守スケジュールなどの静的データを稼働率や環境条件などの動的データと組み合わせることで、詳細な情報をもとにアセットの性能とライフサイクルを最大化する決断を行えるよう、デザイナーからオーナーまであらゆる人に力を与える。

BIMとデジタル ツイン

BIM (ビルディング インフォメーション モデリング) は建設業界におけるデジタライゼーションの駆動力であり、建造アセットと内部システムのデザインと管理に情報を提供する、専門分野のモデルとクラウド連携が活用されている。

デジタル ツインはBIMのポテンシャルを最大限に実現し、データとプロセスをダイナミックでリアルタイムな双方向情報管理でつなぐ。デジタル ツインはBIM無しでも作成可能だが、そのポテンシャルを最大限に発揮させるには、既にBIMプロセスをドライブしているワークフローと情報の共有が重要であり、その実現にはBIMからスタートすることが極めて効率的だ。

BIMとデジタル ツインの未来

今後、ほとんどのデジタル ツインがBIMプロセスに統合され、標準化された環境で、より優れた知見を幅広く提供するようになるだろう。こうした知見の価値は、個々のプロジェクトに留まるものではない。キャプチャされたデータは、新たなプロジェクトのプランニング、デザインのフェーズにフィードバックされ、データ学習を応用して継続的に向上する。

スマートシティとデジタル ツイン: 当然の組み合わせ

デジタル ツインは、単一の事例に限定されるものではない。デザイナーは、複数のデジタル ツインを統合することで「つながる」エコシステムを構築し、システムの性能を継続的に最適化できる。

個々のアセット以上のことを考えれば、その経済、社会、環境面での幅広いポテンシャルを検討可能になる。リアルタイム データを活用し、エネルギー消費やワイヤレス ネットワーク、公共交通機関、セキュリティ システム、インフラ性能を解析・最適化して管理できるスマート シティを構築することを想像してみよう。それがジオデータ モデリングとIoTセンサーによりリアルタイムで行えるのだ。スマートシティは、変動する気候条件に順応し、パンデミックや自然災害といった有事対応のシミュレーションの実行も可能だ。

デジタル ツインは、人口増加、天然資源、気候条件などに関するデータを収集して解析できるため、よりレジリエンス性の高い都市の構築や、業界のグローバルな課題への、より良い応へ導くことができる。

これは、既に世界各地の都市で起こっている。その事例を幾つか紹介しておこう。シンガポールでは、3Dデジタル プラットフォームであるVirtual Singapore プロジェクトにより、さまざまな分野のユーザーが、公園の改善から避難経路の開発まで、都市の複雑な課題を解決できるツールを作成可能だ。インドでは、アーンドラ・プラデーシュ州の新州都アマラーヴァティーが7,000億円を超える規模の「スマートシティ」として、認可プロセスの管理、施工の進捗のモニタリング、極端な気候条件におけるデザイン プランの評価のため、1,000以上ものデータセットが統合されたデジタル ツインを活用して建造されている。

デジタル ツインの歴史

1960年代

デジタル ツインの概念は、NASAが宇宙空間で使用するシステムを、地球上の複雑な物理レプリカを通じてシミュレーションする「ミラーリング技術」を開発した1960年代まで遡る。

そうしたシミュレーターは、あのアポロ13号のミッション中に決定的に重要であることが証明された。このミッションは、エンジニアがコンピューター制御された15のモデルを使用して、地球から32万km離れた位置にある故障した宇宙船の船内条件の評価と再現を行い、その情報を活用してクルーを地球へと帰還させた、米国史上最も壮大な救出作戦となった。

デジタル ツインとは? アポロ 13 号のシミュレーターは最も早い時期の例。
「ヒューストン、問題が発生した」。宇宙管制センターのエンジニアたちは、故障したアポロ13号を地球へと帰還させることができた [提供: NASA]

2000 年代

製品ライフサイクルにおけるデジタル ツインの概念は、マイケル・グリーヴス博士に因るところが大きい。フロリダ工科大学の先進製造部門で主任研究員を務める彼は、この概念を2002年の国際生産技術者協会カンファレンスで発表。そこで博士が提唱したのが物理モデル、仮想モデルと、両者の間の情報のやりとりを含むライフサイクル管理センターだ。

デジタル ツインのポテンシャルは明白だったが、それに必要となるコンピューターの演算能力と接続性、膨大なデータ容量により、その導入はほとんどの業界にとってあまりにも高額なものだった。そのため、このアイデアは何十年も夢物語に留まっていた。だがAIとIoT技術により、このプロセスは過去5年間で実現可能になりつつある。

2020 年代

世界のデジタル ツイン市場は2026年までに5.3兆円規模に到達すると予測されている。

デジタル ツインは、製造業界では定着している。その一方で、規格化が進まず断片化しており、歴史的にデジタル プロセスの導入に時間のかかるAEC業界では、まだ目新しい存在だ。しかし建設業界においても、新型コロナウイルス感染症の世界的流行で採用せざるを得なくなったリモート モデルに後押しされる形でDXが継続されている中、先進的な企業は、こうしたバーチャル ツインが設計、施工、運用の各フェーズで不可欠なものになるという考えを受け容れるようになり、その多くが既にソリューションの検討を始めている。

デジタル ツインとは? 向上で使われているデジタル モデル。
デジタル ツインは製造業界ではその地位を確立しているが、AEC 業界ではまだポテンシャルを十分に発揮していない

デジタル ツインの5つのレベル

デジタル ツインは5レベルの洗練度で機能する。最もシンプルなモデルは、さまざまなソースのデータを統合するもので、最も高度なモデルでは自律動作が可能だ。

レベル 1: 記述ツイン (Descriptive Twin)

記述ツインは、設計・施工データのライブかつ編集可能なバージョンで、建造アセットをビジュアルで表現したレプリカになっている。どのような種類の情報を含めるのか、どのようなデータを抽出するのかは、ユーザーが指定する。

レベル 2: 情報ツイン (Informative Twin)

このレベルでは、運用およびセンサーデータのレイヤーが追加される。定義済みのデータがキャプチャ・集計され、またシステムの連携を確保するためにデータの検証が行われる。

レベル 3: 予測ツイン (Predictive Twin)

このツインでは、運用データを活用して知見を得ることができる。(オイル交換時期を教えてくれる自動車を想像すると分かりやすい)

レベル 4: 包括ツイン (Comprehensive Twin)

このツインは、将来のシナリオをシミュレートし、仮説の検討ができる。

レベル 5: 自律ツイン (Autonomous Twin)

このツインは、ユーザーに代わって学習を行い、行動する能力を持つ。

現在AECで使用されているのは、レベル1と2である点が重要だ。埋め込みセンサーやIoT技術から得られるリアルタイム データで強化されているレベル3、4、5の実現は、その兆しが見えつつある状態だ。

新築だけではない: 知的介入

デジタル ツインは新築に限定されるものではない。既存の建物やインフラにも応用でき、その運用や潜在的用途に関する知見を得ることができる。

既存の構造体に知的介入を応用すれば、性能の向上、不確実性の最小化、より良好なリスク管理が実現できる。それによって施工会社やサプライヤー、投資家、オーナー、建物の居住者などバリューチェーンに含まれる全ての人が大きな恩恵を得られるのは明白だ。

デジタル ツインの構造体への統合には課題がつきものであり、特にデジタル ファイルが存在しない場合には顕著だ。そのギャップは、レーザースキャンやフォトグラメトリを活用したリアリティ キャプチャで精度の高い点群モデルを作成することで埋めることができる。2019 年の大規模火災後の修復工事を支援するべく、先日、パリのノートルダム大聖堂のデジタル ツインが作成された際にもリアリティ キャプチャが使用されている。

既存の構造体にデジタル ツインを実装

浄水設備など露出部分の多いシステムを持つ既存のアセットには、比較的簡単にデジタル ツインを組み込むことができる。そのアセットの種類を問わず、長期的な視点で、よりコスト効率、サステナブル性、レジリエンス性の高いものにしたいのであれば、価値のある投資になる。デジタル ツインがより広範なシステムに適用されることで、よりサステナブル、アジャイルで、進化する要望へ優れた対応ができるよう社会を支援できる。

デジタル ツインの4つのメリット

デジタル ツインは長期的、短期的なメリットを提供する。短期的なメリットは運用に集中しており、コストを削減し、リスクと不確定性を縮小し、効率性を最大化するのに役立つ、信頼できる唯一の情報源を提供する。長期的には、BIMの価値をアセットのライフサイクル全体へと拡大させる。

1. オーナーにとって: よりスマートな意思決定、より良いROI

データがバラバラのシステムに埋もれてしまうと、オーナーが所有するアセットをモニターし、管理して、最終的にその価値を最大限に享受することは難しい。デジタル ツインはオーナーへ豊富なデータを活用し、性能を最大化して投資のライフサイクルを延ばすシナリオを検討するパワーを提供。それにより、プランニングと設計のフェーズから、より優れた意志決定を支援する。

2. マネージャーにとって: よりスムーズな運用、より簡単な保守

オーナーとオペレーターは、分かりにくい (あるいは紛失してしまった) 保守文書と格闘することなく、アセットの効率的な運用を初日から行うことができる。分類されておらず、つながっていないアナログ データが移譲された場合は、アセットのモニター、管理、調整の統合ソリューションの構築において、オーナーとオペレーターが克服不可能なほど膨大な課題が残される。その結果、オーナーとオペレーターはスマートビルの恩恵を認識できず、得られるのはサイロ化されたデータとシステム、不正確な情報、透明性の欠如、アセット性能についての浅い知見だけになってしまう。

デジタル ツインは、シンプルな方法で集成したデータを組み合わせるデジタル スレッドを提供し、保守などの追跡が難しい仕事をこなし、エネルギー消費を最適化し、オペレーターを解放して本来の仕事に集中させる。

施設データは絶えず進化する。デジタル ツインにより、マネージャーは変更がいつ行われ、それが誰によるものかを把握できる。材料や労働力のサイクルも予測できるので、ムダの削減、安全性の強化につながる。

3. AEC企業にとって: 価値の向上はビジネスの向上

これは難しい話ではない。AEC企業は、より多くのサービスと価値を提供できれば、より多くのプロジェクトを勝ち取ることができる。Autodesk Tandemのシニアディレクター兼ゼネラルマネージャー、ロバート・ブレイは「AEC分野の顧客層は、オーナーに対してデータ成果物という形でより多くを提供する好機を見出しています」と述べている。「そして、引き渡しが竣工モデルを反映したデジタル アセットであれば、それを運用システムに接続でき、オーナーの疑問に答えることに役立ちます」。

アセットの生涯価値の80%近く (PDF P.6) は、運用によって達成される。AEC企業が当初からオーナーと連携して性能の優先順位や期待値を定められれば、オーナーがより高い省エネ率や保守の向上、居住者の生活の質の向上によって投資を最大化するための支援に、より高い価値をもたらすことができる。

4. 全ての関係者にとって: 長期的な価値

デジタル ツインがAEC分野での勢いを増すことで、デザイナーとオーナーは、アセットの性能とより大局的な影響について長期的な戦略を練ることができる。将来的にはデジタル ツインにより、圧倒的な (PDF P.1) 人口増加や天然資源の減少、次のパンデミックなどの世界的な課題に対して、よりレジリエンス性が高められた都市基盤を形成できるようになる。

デジタル ツイン都市とは
デジタル ツインは、よりスマートで自律的な都市の創造、管理、保守を牽引することになる

デジタル ツインの未来

デジタル ツインがAIや機械学習を取り入れることで、ソフトウェア機能の拡張により、概念的なツールからよりインテリジェントで自律的なものへと進化する。

デジタル ツインの市場は、IoTテクノロジーの導入と共に成長している。MarketsandResearch によれば、デジタル ツイン化機能は 2026年までに最大で 91%のIoTプラットフォームで提供され、IoTアプリケーションでは2028年までに当たり前の機能となる。

進歩的な都市は、この時勢に乗っており、スマートシティにおけるデジタル ツイン対応ソリューションの市場は、2026年までに4,100億円に達すると予測されている。またABI Research は、2025年までに500以上のスマートシティのデジタル ツインが運用されるようになると予想している。

スマートなコネクテッド エコシステムの可能性が完全に実現するのはまだ先の話だが、未来志向の企業各社は、こうしたモデルの計画をすぐにスタートさせる方法を模索している。DX が今後もAEC業界を変革していくことで、ツールは洗練化され、ベストプラクティスが明らかになり、デザイナーとエンジニアがサイロから抜け出すための手助けをするようになるだろう。

データは既に存在している。課題となるのは、多様なソースから得られた標準化されていない情報を共通のツールへ組み込み、そのデータをAECのニーズに対して利用する手段を見つけることだ。データを制するメリットを現時点で享受した者が、より良い未来の建造環境をもたらすことに成功できるポジションを確保することになる。

Special thanks to author Sarah Jones for completing additional research and writing this companion article.

本記事は20215月に掲載された原稿をアップデートしたものです。

著者プロフィール

RedshiftのAECセクション・エディターを務めるサラ・ジョーンズは、ベイエリアを拠点とするライター、エディター、ミュージシャン、コンテンツ・プロデューサー。サラの記事は「Mix」「Audio Media International」「Live Design」「Electronic Musician」「Keyboard」「Berklee Today」「The Henry Ford」「Grammy.com」などに掲載されています。

Profile Photo of Sarah Jones - JP