構造エンジニアリング向けの BIM ソリューション

オートデスク ソフトウェアの最適化された高度なソリューションで、構造エンジニアリングの最も複雑な課題を解決できます。

画像提供:BNIM

Quay Quarter Tower(エンジニアリング:BG&E 社)

進化し続ける構造エンジニアリング ソリューション

現在業界では、プロジェクトの複雑化が進む一方で利益率は縮小しているなど、構造エンジニアに対するプレッシャーがますます増しています。

そこで各社は、BIM や統合エンジニアリング ワークフローを導入することで、変化へのすばやい対応力を獲得し、効率的かつ効果的なプロジェクト デリバリ―を実現しています。高度なテクノロジーを活用することで、繰り返し作業を自動化し、コラボレーションを促進し、複雑な問題の解決にフォーカスして取り組める環境を構築できます。

 

 

BIM が構造エンジニアリングの新たなスタンダードになりつつある理由

86%

作業時間や材料の削減、コラボレーションの効率化を実現した BIM プロジェクトの割合


70%

BIM によって生産性が向上したと回答したユーザーの割合

 


72%

BIM によって、製造・施フェーズで問題が生じるリスクが低減したと回答したユーザーの割合



*View data source
*Hide data source

BIM 統合ワークフローの活用例

単一の共有モデルで作業

BIM を導入すると、構造エンジニアリングと建築設計チーム間で分断されていた設計環境を 1 つに統合できます。これにより、さまざまな専門分野にまたがるチーム同士が、安全な共通データ環境で連携できるようになります。エンジニアが、プロジェクトの初期段階から建築設計者と共同で作業にあたることも可能になります。また、これまで使用してきた専門ツールの使用をあきらめる必要もなく、引き続き使用し続けることができます。

  • 複数の材料で構造モデルを作成
  • パラメトリック デザインでさまざまな設計案を検討、提案
  • 繰り返しのタスクを自動化して、モデリング時間を短縮
  • 統合された設計環境でミスを回避し、データの整合性を維持

設計と解析

構造エンジニアは、安全性や信頼性を確保し、地域の規制に準拠しながら、さまざまな構造物のパフォーマンスを設計・解析できます。

  • 物理モデルと解析モデルの間で調整
  • ほんの数回のクリックで高度な解析を実行し、詳細な結果を確認
  • 法規制に準拠した方法で、さまざまな構造を設計
  • 建物利用者の快適性と安全性を最適化

3D モデルで詳細設計

BIM ベースのツールで、基本設計と詳細設計のワークフローを最初から最後まで統合できます。パースを考慮し、地域の法規制要件に準拠しながら、基本設計モデルから詳細設計モデルへと作業を進めることができます。

  • 基本設計から詳細設計へ、設計意図を容易に伝達 
  • 詳細設計を効率的に作成し、設計を最適化して施工性を向上
  • 設計変更を効率的に管理、追跡
  • 施工図、集計表、CNC ファイルを自動作成
  • 常に最新状態のドキュメントを共有

同期された施工データで、プロジェクトを効率化

BIM は、大規模な自動化やコラボレーションに効果的です。最新技術によって、建築設計、構造エンジニアリング、製造、施工の各プロセスのデータをシームレスに交換できます。BIM を導入することで、プロジェクトのスケジュールを数週間、場合によっては数ヵ月短縮できます。

  • Revit のモデル データをそのまま製造プロセスで活用
  • モデル内の干渉やミスを容易に検出
  • 施工順序を計画、資材を追跡
  • モデルのポイント データを使用して、ロボット機器を考慮した現場レイアウトを効率的に作成
  • 現場の現況データをキャプチャして検証
  • 現況モデルをオーナーや施工業者と共有

Revit の構造解析モデリング

Revit の構造解析モデリングでは、BIM ベースの解析ワークフローで、物理モデルと解析モデルの間で調整を行えます。これにより、Revit と解析ソフトウェアの間で双方向のデータ交換が可能になります。構造解析モデリングの仕組みについては、こちらの Revit デモ動画をご覧ください。

 

「プロジェクト初期から、構造エンジニアリング モデルに関連情報を組み込むことができます。接続・同期された情報を 3D 環境に組み込んで作業できるのは、素晴らしく効果的です」

- GRAEF 社 プリンシパル/Michael Vogel 氏

構造エンジニアリング向けの BIM:主なメリット

ミスや手戻りが低減

一元化された 3D モデルを関係者全員で共有しながら作業を進めることで、ミスを早期から特定し、変更内容を調整し、手戻りを徹底的に減らすことができます。

チームワークを強化

共通データ環境を構築し、プロジェクト関係者全員がこれにアクセスしながら一元化されたデータで作業できます。必要に応じていつでも、クラウドで接続されたモデルの正確な情報にアクセスできます。

設計品質が向上

概念設計から施工図作成までの設計プロセス全体を通じて、高度な解析ツールやパラメトリック デザイン ツールで、さまざまなオプションを比較検討しながら最適化できます。

全体的な設計時間が短縮

繰り返し作業を自動化することで、 詳細設計の作成と最適化をすばやく行うことができます

BIM の最前線をリードする構造エンジニアリング企業

現場で発生する問題が 10 分の 1 に低減

Canam 社は、Revit の単一モデルをリアルタイムで共有しながら作業を進めることで、非常に簡単にミスを特定できるようになりました。

 

 


5 時間から数秒に短縮

LERA 社は、Revit に統合されたエンジニアリング ツールで設計を最適化し、繰り返しの作業を削減しています。その結果、会社全体の業務に大きな変化がもたらされました。

 


BIM の統合ワークフローでスケジュールが数ヵ月短縮

GRAEF 社のエンジニアは、設計・解析・詳細設定に Revit を使用することで作業時間の短縮とスキルアップを実現しています。

 


BIM の専門スキルで世界的な名声を獲得

B&GE 社は、統合エンジニアリングにおける高いスキルで市場優位性を獲得し、注目度の高いプロジェクトを受注する機会に恵まれるようになりました。

 

 


時代を先取りするファサードを BIM で実現

博物館の設計者を支援することを依頼された Gate Precast 社は、わずか 12 個の金型で 350 枚のパネルを作成し、非反復的なパターンのファサードを構築しました。

 


複雑な設計を BIM で実現

大胆な流体形状を備えたドバイの未来博物館は、史上最も複雑な建築物かもしれません。コンセプトから施工まで、その建築プロセスには BIM が用いられました。

 


パートナー ソリューションが構造エンジニアリングを戦略的にサポート

構造エンジニアリング向けの高度な専門ツールから、Revit と連携するデータ管理プラットフォームまで、建設業のパートナー ソリューションでオートデスク ツールをさらに強化することができます。

構造エンジニアリング向けのオートデスク ソフトウェア

Revit、AutoCAD、Civil 3D、Autodesk Forma など、設計、エンジニアリング、建設・施工向けの強力な BIM ツールと CAD ツールを網羅したコレクション


BIM 対応のパワフルなツールを使用して建物の計画、設計、施工、管理を行えます。


建築、エンジニアリング、施工チームの共同作成、コラボレーションおよびコーディネーションに対応したクラウドベースのソフトウェアです。「Pro」をご利用いただくと、いつでもどこでも、Revit、Civil 3D、AutoCAD Plant 3D で共同作業が行えます。


鉄鋼の詳細設計用の 3D モデリング ソフトウェア


BIM が統合された高度な構造解析および建築基準への適合性検証ツール


拡張可能な機能と自動化が備わった、コスト効率の高い 2D および 3D CAD ソフトウェア。


お問い合わせ

構造エンジニアリングに関するご相談は、こちらからお問い合せください。お客様のニーズに合わせて、複雑な課題を解決へと導くオートデスク ソフトウェアのソリューションを詳しくご案内します。

 

Frequently asked questions (FAQs)

1.構造エンジニアリングとは何ですか?

構造エンジニアリングは土木エンジニアリングにおける分野のひとつで、建物、橋梁、ダム、塔などの構造物の設計・解析・施工が含まれます。構造エンジニアリングは、建物やインフラの建設プロジェクトにおける安全性と機能性を確保する上で重要な役割を果たします。

2.構造解析には主に 2 種類あるということですが、どのような種類ですか?

静解析:静荷重に対する構造の反応を調べます。静荷重とは、経時的に変化しない力のことで、重力や風力などの一定した荷重がこれに該当します。

 

動解析:動荷重に対する構造の反応を調べます。動荷重とは、経時的に変化する力のことで、振動、地震活動、突風、移動荷重(車両や機械など)がこれに該当します。

3.構造エンジニアリング向けのオートデスク ソフトウェアには、どのようなものがありますか?

Autodesk Revit:構造エンジニアに使用されるビルディング インフォメーション モデリング(BIM)ソフトウェアです。コラボレーション環境で建物構造を設計し、モデルを作成し、解析できます。3D モデルの作成、施工図の生成、解析の実行、他の専門分野との調整など、幅広いツールを備えています。

Autodesk Robot Structural Analysis Professional:高度な構造解析とシミュレーション機能を包括的に備えたソフトウェアです。構造物の静解析、動解析、非線形解析を行えます。

Autodesk Advance Steel:構造用鋼の詳細設計と製造の専門的な機能を備えたソフトウェアです。詳細な 3D モデルの作成、製造図面の生成、施工業者との調整を行えます。

4.構造設計には、Revit と AutoCAD のどちらの方が適していますか?

オートデスクの Revit と AutoCAD は、どちらも構造設計の分野で広く使用されています。どちらを選ぶかは、プロジェクトごとの要件や、設計の複雑さ、個人的な好みによります。 Revit は、他分野のチームとのコラボレーションや調整が重要となる、複雑な BIM の統合ワークフローに適しています。 AutoCAD は、2D 図面の作成や詳細設計など、Revit の包括的な BIM 機能を必要としない作業に適しています。

.

5.BIM は構造エンジニアリングに役立ちますか?

構造エンジニアリングに BIM を使用すると、主に次のようなメリットがもたらされます。

  1. コラボレーションの強化:BIM を利用することで、建築設計者、エンジニア、施工業者、オーナーなど、プロジェクトに携わるさまざまな関係者間のコラボレーションと調整がスムーズになります。プロジェクト情報のアクセス・共有をリアルタイムで行えるため、ミスが減り、異なるチーム間で不整合が生じるようなことがなくなります。
  2. 設計をわかりやすく視覚化:BIM では、建物や構造の詳細な 3D モデルを作成することで、複雑な構造システムをよく理解し、関係者に明確に伝えることができます。
  3. 干渉の検出と調整:BIM ソフトウェアを使用すると、建物のさまざまな要素間の不整合や干渉が自動で検出されるため、問題を早期から特定・解決でき、施工の遅延や手戻りが低減します。
  4. 効率的な設計と解析:BIM 環境から直接、パワフルな解析ツールにアクセスし、構造解析や負荷計算、シミュレーションを実行できます。この統合ワークフローによって設計プロセスが効率化し、最新の正確な情報に基づいてエンジニアリング上の的確な判断を下すことができます。
  5. 高品質な設計図書:詳細設計図面や集計表の作成、資材の数量拾いなど、BIM ソフトウェアは正確な設計図書の生成に役立ちます。そして結果的にプロジェクトのミスが減り、施工プロセスが効率化し、コスト見積もりやプロジェクト計画の精度が向上します。
  6. ライフサイクル管理:BIM では、設計・施工フェーズだけでなく建物のライフサイクル全体を通じて構造を管理できます。BIM モデルに含まれる正確かつ包括的なデータが、施設管理、メンテナンス計画、改修プロジェクトにも役立ちます。

6.構造エンジニアリングの分野における最新トレンドを教えてください。

構造エンジニアリングの設計・解析・施工のアプロ―チには、さまざまなトレンドが影響をもたらしています。

  1. サステナビリティとグリーン設計:構造エンジニアは、環境への影響を軽減するために、サステナブルな資材や、エネルギー効率の高いシステム、環境に優しい設計ストラテジー、再生可能なエネルギー源、効果的な断熱材、サステナブルな建設技術を構造エンジニアリングに取り入れています。
  2. デジタル化と自動化:業界標準となりつつある BIM を導入すると、コラボレーション、干渉チェック、プロジェクト関係者間での情報共有が効率的になります。ジェネレーティブ デザインや最適化アルゴリズムなどの自動化ツールは、設計プロセスの合理化や構造パフォーマンスの向上に利用されています。
  3. 高度な解析とシミュレーション:高度な解析やシミュレーションの技術は、構造設計を最適化する方法として、ますます広く活用されるようになっています。構造エンジニアはこれらのツールを利用して構造物の挙動を正確に評価し、さまざまな負荷の下でのパフォーマンスを予測し、設計を最適化して効率と安全性を高めています。
  4. プレハブ工法とモジュール工法:業界では、プレハブ工法とモジュール工法の人気が高まっています。オフサイトで建材を製造し、現場で組み立てるというアプローチの工法です。施工時間の短縮や、品質管理の向上、廃棄物の削減など、さまざまなメリットがもたらされます。

7.AI は構造エンジニアリングでどのように活用されていますか?

AI は、構造解析、設計の最適化、最適な構造形式の生成などの構造エンジニアリング作業に活用されています。

  • BIM ソフトウェアのモデリング タスクを自動化、干渉チェックをサポート、さまざまな構造要素の間の調整を改善
  • センサー データを分析して問題を検出し、事前対応型のメンテナンスを実施するなど、構造物の健全性を監視
  • 予測分析によって構造物の挙動を評価し、リスクを特定し、不具合の可能性を予測
  • リソースの割り当てとスケジュール管理を最適化し、施工の計画と最適化をサポート
  • 規制準拠のチェックを自動化し、安全基準を満たす設計を作成
  • AI を活用した自然言語処理によって、構造エンジニアリングのテキスト ドキュメントから効率的に情報を取得

8.オートデスク ソフトウェアで構造設計と詳細設計を連携させることはできますか?

オートデスク ソフトウェアのソリューションを利用すると、構造エンジニアと詳細設計者との間でシームレスなコラボレーションやデータ交換が可能になり、構造設計と詳細設計プロセスを連携させて、基本設計から詳細設計へとスムーズに作業を進めることができます。

  1. Autodesk Revit:構造エンジニアは BIM ソフトウェアの Revit を使用して、建物や構造の詳細な 3D モデルを作成できます。作成したモデルを構成する壁、柱、梁、スラブなどのインテリジェントなオブジェクトには、プロパティや関係性についての情報が含まれます。このデータリッチなモデルを詳細設計者と共有し、詳細な施工図を効果的に作成することができます。
  2. Autodesk Advance Steel:構造設計と詳細設計を連携させるソフトウェアです。鉄骨構造のモデリングと詳細設計に役立つ高度なツールを搭載します。Advance Steel では、構造エンジニアから詳細設計者へと設計モデルを受け渡すことで、詳細設計者は元の設計の整合性を維持しながら、製造図面、接合部の詳細図、部品表を生成することができます。

 

9.Robot Structural Analysis はどのようなソフトウェアですか?

Robot Structural Analysis はオートデスクが開発したソフトウェアで、BIM ワークフローとの統合機能と、構造設計・解析の包括的なツールを備えています。構造エンジニアはこれを使用して、さまざまな解析を行い、世界中の建築基準法に準拠する最適化された構造設計を作成できます。建物や橋梁、インフラの建設プロジェクトで、安全かつ効率的な構造を設計できます。

.

See more FAQ