マス ティンバー建設：木のある未来に向けた建築

マス ティンバーとは、小さな木の欠片から作られた複合建築資材で、接着、釘付け、ダボ継ぎによって木材の強度を大幅に高めることができます。マス ティンバー建築の強力なメリットの 1 つは、その強度が従来の建築資材（コンクリートや鋼鉄など）に匹敵するにもかかわらず、炭素回収の優れた能力によって、はるかにサステナブルなオプションになっているということです。

• 接着集成材（グルラム）は、互いに接着した長く平行な木材の断片から作られます。一般的な用途には、構造柱、柱、梁があります。グルラムの広い範囲に広がる力は、橋に最適です。
• 釘接合集成材（NLT）は、端に積み重ねられ、釘やねじで留められた平行な材木で構成されています。これは通常、床と天井に使用されます。
• ダボ集成材（DLT）は NLT に似たもので、材木を端に積み重ね、CNC フライス加工による穴を使って木製のダボでつなげて作られています。
• 直交集成材（CLT）は、耐荷重壁、屋根、床パネル（高さのある高層ビルでよく使われる）で機能を発揮する、最も万能なタイプのマス ティンバーです。規格材を直交（交差）にして積み重ねたものを、後に接着して作られています。

マス ティンバーは 1990 年代にヨーロッパで開発され、2000 年代半ばから北米で勢いを増しています。米国初の高さのある近代木造建築は、カナダで先行していたいくつかのプロジェクトに続き、2016 年には頂点に到達しました。

この建築システムは、高層のマス ティンバー プロジェクトで多くの注目を集めている一方、大規模小売店や大学施設、スポーツ会場、橋など、ほぼすべての建築物に非常に適しています。コンクリートや鉄鋼と比較すると、マス ティンバーは軽量であり、プレカットされ、サイズ調整された状態で現場に搬入されます。これにより、打ち込みや鉄骨の溶接が必要なコンクリートと違い、プレハブ工法建材を使用した建設現場と同じような機能を持つ、より清潔で安全な建設現場が実現します。マス ティンバーは構造上、単純な柱と梁の建設からプレハブ式システムに至るさまざまなフレーミングシステムや、さまざまなハイブリッド鋼による補強で機能します。

木材建設設計の進展は、建材の特性としては極めて稀である、再生可能なリソースとしての地位によって支えられています。さらに、木は成長するにつれて二酸化炭素を吸収します。これはマス ティンバーの優れた利点の 1 つです。その上、マス ティンバーは、伐採し、使用可能な部材に成形するための二酸化炭素排出量が比較的少なくて済みます。マス ティンバーは広範な学術研究の対象であり、建築物の性能と斬新な形状の新たな可能性を広げています。規制や建築基準法の状況も追いついてきています。2021 年国際建築基準法では、18 階建てまでの建築物に CLT が承認されました。これは、全く新しい建築材料システムを一挙に基準構造に取り入れるという、比較的前例のない進化です。