リギング：キャラクター アニメーションに
命を吹き込む骨格を作成

リギングでは、3D モデルの骨格構造を作成し、アニメーションにおける 3D モデルの階層的な動作をセットアップします。リギングは、アニメーション ワークフローの一部です。アニメーターは、モデル リギング ソフトウェアでキャラクターの骨格となるリグを作成し、そこにキーフレームを適用して「ボーン」の位置や回転などをプログラミングすることで、モデルの動作システムをセットアップします。リギングの階層的な構造によって、各ボーンが動いたときに他のボーンがどう反応するかが決定します。

「スケルトン アニメーション」とは、「リギング」と同じ意味で使用される用語です。

スケルトン アニメーションとは、キャラクターやオブジェクトの 3D モデルに、相互に接続された一連の「ボーン」を適用し、これをアニメートする 3D アニメーションのテクニックです。スケルトン（骨格）を構成するボーンにウェイトを割り当て、各ボーンが 3D モデルの頂点に及ぼす影響の大きさを指定することで、各ボーンの動きに伴ってつながっている他のボーンがどう動くかが決まります。これにより、アニメーションをよりリアルに表現できるとともに、手間のかかる作業を効率化できます。

スケルトン アニメーションは、人気の映画やテレビ シリーズ、ゲームを手がけるアーティストが広く利用しているテクニックです。

一般的に、ビジュアル アーティストは 3D アニメーション テクニックの大部分を学びますが、一人のアーティストがリギングとアニメーションの両方を担当するかどうかはプロジェクトによって異なります。

長編 3D アニメーション映画のように多額の予算が投じられる作品では、リギング、アニメート、モデリング、コンポジット、テクスチャリングなど、各分野のスペシャリストが起用される傾向があります。一方、ジェネラリストを起用したプロジェクトでは、1 人の 3D アーティストがリギングとアニメートの両方を行うなど、複数の作業を担当する場合もあります。

一部のリギング ソフトウェアは、自動的にリギングを適用できる機能も備えています。ただしプロレベルの制作現場では一般的に、最高の結果を得るために、自動リギングを微調整します。

3D アニメーションでは、3D モデルのリアルな動きをより簡単にアニメートするために、リギングを行います。リギングでは、リギング ソフトウェアを使用して、骨格を構成する一連の「ボーン」を 3D モデルに組み込みます。

リグを組み込んだ後に、インバース キネマティクスの機能を使用して、各ボーンの動きを、接続されたボーンの連続的な動作に関連付けます。また、ウェイト ペイント機能を使用すると、リギングのボーンが動いたときに、3D モデルの外側のメッシュもリアルに動いたり、変形するように設定できます。

これらのリギング テクニックは、現代の 3D アニメーション制作に不可欠な技法として広く使用されています。