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2024 年の Autodesk Fusion ロードマップで、今後のリリース予定をいち早くチェックし、オートデスクの投資分野の背後にある「理由」について理解を深めてください。
2023 年は Fusion にとって飛躍の年でした。そして 2024 年にも明るい展望が開かれています。AU 2023 (Autodesk University 2023) で、Fusion Industry Cloud for Manufacturing の今後の計画について詳しくご説明しました。これは 分断のないデータの接続とコラボレーションを実現する新時代に向けたソリューションです。人、チーム、さらには会社全体で連携してデザインと創造に取り組めるコラボレーション環境が実現します。2024年 は、全社レベルでも単体製品機能レベルでも、この方向の取り組みをさらに強化します。Fusion Industry Cloud のビジョンがオートデスクの 2024 年のイニシアチブをどのように推進しているのか、詳しく見てみましょう。
免責事項:ロードマップは計画であり、実現を約束するものではありません。オートデスクは、新しい機能が製品に組み込まれるのをお客様と同様に心待ちにしていますが、機能の開発、リリース、およびタイミングについては、オートデスク独自の判断で決定します。また、このロードマップで示したプロジェクトはハイライトであり、進行中の不具合修正、プラットフォームやサービスの保守などの作業は考慮されていません。ロードマップに示される最新情報に基づいて、購入の意思決定は行わないようにお願いいたします。
Fusion 2024 の重点分野:3 つの主な柱
今年は、「クラウドデータとコラボレーション」、「コア機能」、「AI と自動化」の 3 つの主な柱に重点を置く予定です。これらの柱を強化することで、クラウド データの接続、ワークフローの統一、Autodesk Fusion 全体の品質とパフォーマンスの向上への歩みが加速します。オートデスクが取り組んでいる特定の機能はすべて、成熟度が高く、回復力に優れ、オープンな Fusion Industry Cloud エクスペリエンスの構築に貢献します。
データは、あらゆるプロジェクトにおけるコラボレーション、自動化、インサイトの原動力となり、CAD/CAM/CAE/PCB/PDM/PLM を統合する当社の戦略の基盤となります。オートデスクは、Fusion の機能とエクスペリエンスでチームと外部の共同作業者を柔軟かつ規模に依存しないさまざまなな方法でサポートできるように、Fusion を進化させ続けています。また、データのコラボレーション機能と基盤となるデータ モデルの強化に継続的に取り組み、より多くの設計を生み出し、プロセスを作成し、適切な情報を適切なユーザーに適切なタイミングで提供するエクスペリエンスを実現します。
現在は、管理機能の向上、部品表(BOM)機能の導入、API 経由で実行できる機能の拡張、という 3 つのデータとコラボレーションの分野に焦点を当てています。
チーム コラボレーションの管理機能が向上
素早くリアルタイムにコラボレーション作業をすることは、当初から Fusion に不可欠な要素でした。そこでオートデスクはまず、非常に単純化された、しかし信頼性の高い機能を提供するところから始めました。具体的には、チーム メンバーや共有アセットなど、設計に関連するすべての作業を簡単に整理するためのメカニズムとして、プロジェクトを導入しました。これは Microsoft SharePoint や Google ドライブに似ていますが、特に設計と製造に特化して整備されており、参照の管理、設計データの表示、レンダリングの更新などを自動的に行うことができます。
ただし、大規模なチームでは多くの場合、より高度なコントロールが必要になります。例えばデータへのアクセス権限として、えば、表示のみ、ダウンロード権限有りの表示のみ、編集可能などなどをフォルダ レベルでの細かく設定したり、関係者以外のアクセスを制限するためのカスタマイズされたグループなど、高度なオプションを追加して、Fusion の既存機能の強化を進めています。これらの機能を組み合わせると、チーム内でアクセス権をすばやく割り当てたり外部の共有メンバーを管理する必要がある大規模な組織にとって、大きなメリットとなります。また、標準コンテンツや再利用コンテンツが含まれるシナリオでも役立ちます。この場合、特定のデータに対する読み取り専用アクセスを許可し、変更する前にコピーすることのみを許可する必要があります。
部品表(BOM)で関係者とのより効果的なコラボレーションを実現
現在、部品表を必要とする Fusion ワークフローは通常、Autodesk App Store または Excel に依存しています。BOM の作成、設計変更に基づく BOM の更新、このリアルタイム情報を関係者と共有する重要性を背景に、BOM 機能の搭載を計画しています。この機能により、Web クライアントから簡単にアクセスして BOM の共有、表示、エクスポートなどを行えるようになります。この機能は既に Autodesk Fusion にプレビュー機能として組み込まれています。[基本設定] > [プレビュー機能] 内に表示されている [部品表] にチェックを入れることでご使用いただけます。なお、プレビュー機能であるため、正式サポートはしておりません。
(2024年2月末現在)。
強力な API により、企業のデータと独自の使用事例をさらに活用
API は、自動化、カスタマイズ、ビジネス運営に使用する他のシステムとの接続を可能にするために不可欠です。オートデスクは、使いやすく、オープンで拡張性に優れた API の提供を目指しています。これにより、Fusion は特定のニーズに対応し、エンドツーエンドの設計および製造プロセス全体で一緒に使用される幅広いツールのエコシステムに統合できます。
現在、Manufacturing Data Model API を使用してクラウド経由で Fusion データを直接読み書きしたり、拡張することができます。REST に似ていますが、情報はグラフで編成され、クエリーを介してアクセスできます。GraphQL スタイル API を使用すると、Fusion クライアントを使用せずに Fusion モデルを安全にナビゲートし、別の Web サービスや Web ページから関連情報に直接アクセスできます。
この 1 年間で、マス プロパティとマテリアル プロパティを含むように情報グラフを拡張し、基本的なプロジェクトとユーザー管理機能を追加し、STEP などのニュートラル ジオメトリ ファイルを書き出す機能を実現しました。Fusion モデルにカスタム プロパティを追加できるように書き込み機能を導入し、設定などの機能のサポートを追加することで、API 経由で利用可能なデータをさらに拡張できるよう取り組んでいます。これにより、サステナビリティに関するインサイト、サプライヤーの情報、ERP システムからのデータを Fusion モデルに書き込むことができるため、モデルに関するあらゆる情報を 1 か所にまとめることができます。
クライアント側では、Fusion クライアント API を拡張し、機能の適用範囲を拡大する作業を行っています。また、新しいインターフェイス、ジオメトリ、グラフィックス コントロールなど、API ユーザー専用の新機能の開発にも取り組んでいます。クラウド データ モデルとさらにパワフルになったクライアント側 API を組み合わせることで、将来的にはより強力なカスタム アプリケーションおよび統合が実現するでしょう。
オートデスクは、さまざまな業種や専門分野の絶えず進化するニーズに対応した堅牢なツールセットを提供し続けることの重要性を理解しています。オートデスクの主要な機能重視のイニシアチブの大半は、お客様から直接寄せられたフィードバックに基づいています。このフィードバックは、デザイン、製造、電子デザイン作業スペースにわたって改善する領域を特定し、優先順位を決定するのに役立ちます。ここでは、日々のワークフローを効率化するために現在取り組んでいる多くのコア機能プロジェクトの中から、一部をご紹介します。
設計
オートデスクは、アイデアの実現にかかる時間を大幅に短縮できる設計機能とワークフローを開発することを常に目指しています。長年の勢いそのままに、今後も設計環境全体にわたって Fusion のコア機能への投資を続けます。既存のワークフローの改善に焦点を当てた新機能に加えて、既にご愛用いただいている機能がこれまで以上に大きく、速く、強力になるとお考えください。
日々のワークフローの効率化
オートデスクは、アセンブリ設計周りの改善に取り組んでおり、効率を高め、設計プロセスにおけるストレス要因の一部を軽減することを目指しています。これは、インプレイス編集機能の拡張と、アセンブリのパフォーマンスの向上への投資を意味します。制作ワークフローでは、変更を把握して管理することが重要です。オートデスクは、より詳しくインテリジェントな期限切れ通知に取り組んでいます。これにより、変更を管理するチームがこれまで以上に簡単に、適切な製品を迅速に提供できるようになります。
カスタマイズの強化
設定については、設計中に機能を設定できるようにする機能強化のほか、パラメトリックでない機能を設定できる柔軟性の向上、設定の全領域に対するパフォーマンスの更新に取り組んでいます。また、最近のリリース以降、締結部品ライブラリが好評を博しています。今年はより多くのコンテンツ、ライブラリの編集可能性、関連付けと配置のオプションの拡大に投資し、さらに充実することが期待されます。図面作業スペースでは、曲線の X/Y 範囲の寸法、寸法フォーマット ペインター、部分断面図、パース ビューなどの便利な機能に取り組んでいます。
電子設計
テクノロジーを駆使したコンシューマー製品の成功は、電子設計を正しく行うかどうかにかかっています。Fusion は、エレメカ設計ワークフローと統合された、2D から 3D へのシームレスな PCB 設計エクスペリエンスを提供します。Fusion を使用すると、設計者とエンジニアは今までになく緊密にコラボレーションを行えます。
オートデスクは、コンポーネントの消費と管理ワークフローの強化、機械エンジニアと PCB エンジニア間の重要なコラボレーションの促進、PCB 設計で確実に設計要件を満たすための幅広い電子設計ツールの提供に焦点を当てています。シミュレーション機能、コンポーネント管理、基板と回路図の緊密な連携、トレースのプロパティを制御するその他のオプションの改善に加えて、従来どおりパフォーマンスと操作性の向上に優先的に取り組みます。このリストには、ユーザー中心のアプローチを推進しながら業界標準を満たし、さらにそれを上回るオートデスクの取り組みが反映されています。
製造
Autodesk Fusion は、製造への投資において最先端を走っています。オートデスクは、変化する市場の需要や予測できない状況に対応するために必要な柔軟性と情報を、製造チームが常に得られるようにしたいと考えています。そのために、プロセスの簡素化、ミスの削減、ボトルネックの特定、製造オペレーションに対するコントロールの強化に重点を置いた機能に継続的に投資しています。
ミル、旋盤、工具ライブラリ、CAD/CAM、検査、加工、自動化など、あらゆる製造分野で、Fusion を使用して製造する方法を大幅に改善する予定です。新機能だけでなく、既にご愛用いただいてるツールやワークフローの機能強化にも取り組んでいます。
製造の効率アップ
製造プロセスの安全性を高め、エネルギーとマテリアルの効率性を向上させることを目的とした機能への投資にご期待ください。新しい高度な接触/回避ミル加工法、ガウジや干渉を除去するための追加のドリルのサポートなどの機能を予定しています。また、フライス加工ツールパスのマシン シミュレーション中の衝突検出にも取り組んでおり、衝突が発生する場所や現在何が衝突状態になっているかをより正確に確認できます。
加工方法に対するコントロールの強化
さらに、パーツの製造に関してお客様が思いどおりに制御し続けることができるように、新たな改良に取り組んでいます。粗取り加工法の改善、フライス加工仕上げ機能の強化、パイプラインの旋盤加工における数多くの機能強化など、今後のリリースがますます楽しみです。工具ライブラリを詳しく見てみると、ホルダー ゲージの長さ、ネジ込み式インサート、円セグメント ツールのサポートに関する追加のコントロールがあります。
CAD/CAM エクスペリエンスを 1 つに統合
設計からシミュレーション、製造まで、Fusion は製品開発サイクル全体を通して真のエンドツーエンドのプラットフォームを提供します。引き続き、お客様にシームレスな CAD/CAM エクスペリエンスを提供するための機能強化を行います。この機能強化の一例として、マテリアル対応のセットアップと関連するツール プリセットの作成への投資が挙げられます。このセットアップにより、ワークフローの自動化とプロセスの時間を節約できます。
オートデスクが製造の自動化をどのように検討しているかがわかる例として、ネジ切りの自動化の開発が挙げられます。この機能により、デザイン作業スペースと製造作業スペース間でネジ切りデータを転送できるようになります。そのため、デザイン作業スペースでネジを作成すると、製造作業スペースでもそのネジの情報にアクセスできます。これにより、ネジ切りプロセスの自動化、標準的な手順からの逸脱への対応、手動でのネジ切り計算の回避、作業スペース間でのネジ切りデータへのアクセスと把握が簡単になります。
オートデスクは設計チームと製造チームが持つ変革のパワーを認識しているため、10 年以上にわたり AI への投資を優先しています。現在は Autodesk AI を開発しています。これは、クリエイティブな探求や問題解決を強化し、手間のかかる反復作業を自動化し、プロジェクト データを解析して予測を提供するテクノロジーを実現するための継続的な取り組みです。Autodesk AI は、アシスタントのようにユーザーと協力し、時間のかかる作業の負担を軽減し、より迅速に作業を完了できるようサポートします。生産性を高めるだけでなく、意欲をかき立てるクリエイティブなツールを提供することで、お客様があらゆる状況に即座に対応できるようサポートします。
Autodesk AI には、AI に対するオートデスクの一般的なビジョンとともに、特定の製品の機能(近い将来にリリース予定のものを含むがそれに限定されない)が含まれます。
自動図面
自動図面がまもなく登場します。この画期的な機能により、図面作成の手間のかかる手順を自動化して、大幅な時間短縮を実現します。図面の自動作成とレイアウト、ドキュメント作成に最適な向きにコンポーネントを回転、シート メタルのフラット パターンと曲げテーブルを配置、寸法方法を生成するなど、便利なメリットが満載です。自動図面は角柱加工パーツを対象としていますが、使用事例を拡大するための機能強化にも取り組んでおり、これまで時間がかかっていた作業を自動化するために多くの機能や追加の AI ツールを導入しています。
自動図面は、オートデスクが設計およびエンジニアリング ワークフローに対する新しいインテリジェントで効率的なソリューションをどのように開拓しているかを示す、多くの例の 1 つです。オートデスクは、時間のかかるタスクを自動化する方法を模索するための投資を今後も続けますので、この分野の画期的な更新と機能強化にどうぞご注目ください。
共に明るい未来を
オートデスクは、シームレスで応答性に優れた Fusion のユーザー エクスペリエンスを実現するため、パフォーマンスの最適化に取り組んでいます。毎年、厳しいテスト、バグ修正、継続的な改善を行い、製品開発プロセスのあらゆる段階でお客様の信頼できるパートナーとして機能する安定した堅牢なソフトウェア エクスペリエンスを実現しています。また、お客様のデータを保護しながら、お客様が必要なときに必要な方法で業務を遂行できるように、回復力と耐障害性に優れたサーバーを維持することも重視しています。オートデスクは今後も引き続き、お客様からのフィードバックに耳を傾けることを優先します。当社の今後の優先事項は常に、お客様のエクスペリエンスによって決まるからです。
お客様の変わらぬご愛顧に感謝申し上げます。お客様のチームが成長し、Fusion を採用する組織が増えるにつれて、オートデスクもお客様とともに成長し、業界トレンドの最先端を走り続けることをお約束します。当社の目標は、お客様のチームが潜在能力を最大限に発揮できるように支援することです。今年も日を追うごとに、Fusion に導入される機能を皆さんと共有するのを楽しみにしています。
今回ご紹介したのは、数あるプロジェクトの中のごく一部に過ぎません。最新情報については、今後もブログでご確認ください。Fusion の今後の進化の状況をいち早くチェックするために、Fusion インサイダー プログラムへの参加をぜひご検討ください。
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Fusion インサイダー プログラムに参加すると、一般公開前の更新や限定コンテンツにアクセスしたり、オートデスク チームに直接連絡を取ることができます。