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Autodesk Fusion は 2023 年 10 月で 10 周年を迎えました。ユーザー コミュニティの皆さまの素晴らしいサポートがあったからこそ、この日を迎えることができました。
遡ること 10 年前、私たちは、ユーザーの皆さまが業務用のソフトウェアを選ぶ際にはさまざまな課題があることに気づきました。当時一般的に使用されていたツールは個々にサイロ化されていて、非常に複雑で使いにくく、維持費もとても高額でした。そこで私たちは、もっと使いやすくて誰でもアクセスしやすい製品開発ツールを提供することをミッションとして掲げました。そのためには、製品開発のライフサイクル全体を通じてシームレスにデータにアクセスできるように、単一プラットフォーム上にツールを構築することが何よりも重要と考えました。
それからあっという間に 10 年が過ぎ、Autodesk Fusion が完成しました。それは単なる PDM でも PLM でもありません。単なる CAD でも CAM でもありません。そのすべてを搭載した統合ソリューションです。さらにシミュレーション、図面作成、レンダリング、電子設計などの機能も備えています。Fusion は、そうしたすべてのツールをクラウド プラットフォームに統合したオールインワン ソリューションです。これにより、設計や製造の複雑な課題を解決する高度なテクノロジーに、誰もがアクセスしやすくなりました。使いやすく、システムを統合しやすいばかりでなく、プロジェクト関係者間が連携しやすくなり、変更やレビュー/修正の反復作業が効率的になりました。
私たちは過去 10 年間にわたり、このミッションにフォーカスして取り組んできました。そしてこれからも、Autodesk Fusion プラットフォームをさらに進化させるために取り組み続けてまいります。Fusion 10 周年を迎えることができたのは、ユーザーの皆さまの温かいサポートがあったからこそです。チーム一同、心から感謝を申し上げます。このブログで、素晴らしいユーザー コミュニティの皆さまに、チームからの感謝の気持ちをお伝えできましたら幸いです。
皆さまの仕事がオートデスクのインスピレーション
10 年間にわたる Fusion の歩みに携わることができた私は、とても幸運です。この年月を振り返ると、ユーザーの皆さまは Fusion を使用して数多くの偉業を成し遂げられました。Fusion コミュニティを構成する人々や業界、生み出される製品は非常に幅広く、その多様性はまさに驚異的です。
ある人は、Fusion を使用して動脈モデルを 3D プリントで作成しました。これにより医師たちは、血管の手術方法を学ぶために動物で練習する必要がなくなりました。ある人は、カスタムの義肢を設計しました。そのおかげで、子供たちはまるでスーパーヒーローのような気分になることができました。
ある人は、ジェネレーティブ デザインを活用して、消費エネルギーの少ない高精度な CNC 工作機械用の軽量パーツを作成しました。また、火星の岩石を地球に持ち帰る方法を編み出した人もありました。
新型コロナウイルス感染症患者のための人工呼吸器が不足したときには、世界各地の人々が心をひとつにして共同作業に取り組み、必要な患者に行き渡るように低コストで 3D プリント可能な人工呼吸器を開発しました。
Fusion を使用して、メタノール噴射装置を備えた 1,400 馬力の特注ミッドエンジンを搭載した全輪駆動のヒル クライマーを設計した方もいらっしゃいました。オートデスクと Haas Automation などの企業提携で実現した高度な機能や機械加工機能を使用して自宅のガレージで NASCAR レースカーのパーツ製造を始め、商用スペースでのビジネスへと拡大した人もありました。
また、多くの教育者の皆さまが、教育機関限定の無償ライセンスを利用して、急速な進化を続ける製造業を担う次世代のエンジニアや設計者、機械オペレーターの育成に取り組みました。
ここに挙げたのは、この 10 年間に皆さまから共有していただいたたくさんのストーリーのほんの一部に過ぎません。私たちは日々、皆さまの素晴らしい偉業からインスピレーションをいただいています。チーム一同、心から感謝申し上げます。
コンテンツ クリエイターの皆さまに感謝を込めて
特別ななストーリーを伝えるコンテンツ制作にご協力くださったコミュニティの皆さまも、進化の歩みを後押ししてくださいました。Fusion の黎明期には、オートデスクの学習コンテンツ以外に Fusion のリソースはほぼ何もありませんでした。あれから 10 年を経て、今では多くのユーザーの皆さまが Fusion を使用したプロジェクト事例や体験談、チュートリアルを、世界中の人々に共有してくださっています。皆さまの仕事に対する情熱はオーディエンスの共感を呼び、Fusion コミュニティがここまで発展する原動力となりました。
今やインフルエンサーの声には、かつてないほど大きな影響力があります。YouTube を始めたばかりの方から、フォロワー数千人の Instagram アカウント運営者まで、多くのコンテンツ クリエイターがメディアの影響力を理解した上で Fusion を積極的に発信してくださり、おかげで Fusion は多くの人々にとってアクセスしやすい存在になることができました。本当にありがとうございます。Fusion を使用中のユーザーから潜在的なユーザーまで、多くの人々に知識やインスピレーションを与えてくださいました。その貢献度は計り知れません。
オートデスクはそんな皆さまへの感謝を込めて、10 周年記念の総集編映像を制作しました。多くのコンテンツ クリエイターの皆さまにご出演いただき、それぞれの Fusion 体験をお話しいただきました。
Fusion: 輝かしい未来に向けて
現在、Fusion のユーザー コミュニティは 130 万人にまで成長しました。長年にわたるユーザーの皆さまはご存じのとおり、オートデスクは Fusion 360 を頻繁に更新し続けてきました。初期の頃を振り返れば、Fusion 360 はずいぶん長い道のりを歩み、大きな進化を遂げることができました。最新バージョンの Fusion をご存じない方は、きっと多くの機能を見逃しているかもしれません。(これは私たちのお気に入りのフレーズです)。
Fusion の目指す未来は輝いています。私たちはこれからも、そんな未来に向かって歩みを続け、Fusion を最高の形へと進化させていきます。ロードマップ更新に関する最近のブログ投稿でも述べたように、私たちは「インダストリー クラウド Autodesk Fusion」というビジョンのもとに、設計・製造業向けのオープンで拡張可能なプラットフォームの開発に取り組んでいます。設計から製造現場まで、製品開発のライフサイクル全体にわたって、企業およびエコシステム全体のデータと人々をひとつにつなげるプラットフォームです。アイデアから 3D モデリング、製造まで、ワークフロー全体の統合環境を提供します。
オートデスクは今年、そのビジョンを実現するために、「ワークフローの統合」、「クラウド データの連携」、「品質向上と自動化」という 3 つの重要な目標を柱にプロジェクトを進めてきました。そしてコンフィギュレーションなどの新しいエクスペリエンスを展開し、大規模アセンブリのモデリング パフォーマンスを大幅に改善しました。また、[電子デザイン]作業スペースのクオリティと使いやすさを高め、[製造]作業スペースに測地線と高度なスワーフの機能を導入しました。さらに Apple Silicon のネイティブ サポートも開始したことで、M1/M2 チップ搭載の Apple コンピューターでの Fusion の動作やパフォーマンスの向上を実現しました。
これらは、現在までに実現した機能のほんの一部にすぎません。今後もさらに多くの機能追加を予定しています。この 10 年間をオートデスクと共に歩んでくださった皆さまに、改めて感謝を申し上げます。素晴らしい未来に向けたデザインと創造の旅は、まだまだ続きます。これからも、共に歩み続けましょう。