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Fusion 360 (フュージョン) は、数々のパワフルなツールが融合した統合ソリューションです。オートデスクは今後もさらに、CAD/CAM/CAE を基盤としたエンドツーエンドの製品開発プロセスに、必要な機能を追加しながら、ソリューションを拡大し続けます。
現代における大半の製品開発は、コンピューター支援設計(CAD)によって実現しています。その理由は単純に、コンピューター システムが一般に広く浸透したからです。高度な設計やモデリングに合わせてハードウェア構成も最適化され、現代の設計者の作業プロセスは合理化されてシンプルになりました。
スタティスタ(Statista)の調査によると、2018 年のグローバル CAD 市場の収益額は約 74 億 7,000万 ドルで、その 74%、つまり約 55 億ドルが 3D 設計関連の収益でした。専門家は、今後 4 年間でさらに 83 億 9,000 万ドル程度まで拡大すると予想しています。この成長を持続させるために、企業は最高品質のソフトウェアオプションを提供する必要があります。例えば、製品開発プロセス全体を合理化するソリューションなどです。
従来の設計方法では、複数のプロトタイプを作成しては検討・修正を何度も繰り返す必要がありましたが、これは実に無駄の多い方法でした。最先端の CAD を使用すれば、設計チームは機能的な制約もなく、クリエイティブな作業に取り組むことができます。設計変更や承認待ちによって、先が見通せない状況になっても、設計の各バリエーションをアーカイブできるため、必要に応じていつでもロールバック(またはロールフォワード)できます。また、Fusion 360 では、3D モデルや回路図から直接、2D 図面を簡単に作成することもできます。
仮想化された作業環境によって生産性が向上し、冗長性によってプロジェクトをさらに強力に保護することができます。数々の最高のアイデアがすぐに消去されてしまうことがなくなり、安全にカタログ化され、保持されます。Fusion 360 のような統合ソフトウェア プラットフォームでは、既存のマテリアルをすべて簡単に参照できます。
製品開発における CAD の役割とは
ほんの数年前まで、設計者やエンジニアは手作業で作図や製図を行っていました。しかし CAD ソフトウェアの登場によって、製品開発プロセスにおける変更作業は非常に簡単になりました。3D モデルを全面的に変更することも、小さな変更を加えることも、とても簡単に行えます。そしてチーム メンバーや関係者とアイデアを交換しながら、製品の品質や外観を効率的に改善できます。最終的には、企業全体の作業時間短縮や、廃棄物・生産コストの削減、製品化までの時間短縮などにつながります。
CAD と CAM の連携
製品設計と製造は、密接に連携して進められます。設計ではコンセプトの具体化に取り組み、CAM では設計の実行可能性を計測・評価することにフォーカスします。厳しい要件に応じて、小ロットの車両シャーシを設計することは比較的簡単です。しかし大企業では、同じ設計を 30 万個のモデルで複製できるかどうかを判断する必要があります。大量生産は、時間や材料の制約に沿って進めていく必要があります。
例えば、マス市場をターゲットとする企業は、すべての車をカーボン ファイバーで製造することも、すべての金属部品をチタンで作ることもできません。リソースの可用性を考慮すると、単純にコストがかかりすぎるなど、非現実的だからです。無駄の多い設計では、不具合も発生しがちになります。企業は CAD と CAM を組み合わせることで、優れた品質管理を維持しながら、納期に合わせて作業を進めることが可能になります。そして顧客、企業、利益のすべての面にメリットがもたらされます。
Fusion 360 のジェネレーティブ デザインは、さまざまなアプローチが融合して生まれました。制約条件が明確であれば、適切な設計を作り出すのは非常に簡単です。例えば、信頼性の高い部品を製造するなら、アルミニウムよりもスチールが良いでしょう。しかし、特定の等級のスチールを入手できなかった場合は、もう一度図面を見直す必要があるかもしれません。このように、健全な設計プロセスはいたって現実的で、気まぐれにはいきません。しかし、優れた CAD ソフトウェアがあれば、可能性は無限大に広がります。
製品開発における CAE の揺るぎない重要性
ここまで、製造に関する考慮事項と、これに沿って製品の設計フェーズがどのように進むのかを説明しました。エンジニアリング プロセスは、エンドツーエンドの製品開発を成功へと導く上で重要な第 3 の柱です。エンジニアリング プロセスでは、安全性・長い寿命・使いやすさ・低コストを維持することが重要です。
例えば、あなたの会社でブレーキ キャリパーを設計したとします。適正な価格で大量生産できるように計算された、実現可能な設計が完成しました。その次は、何をすべきでしょうか。エンジニアリング チームがここで参入し、厳しいテストを実施します。テストは、動的荷重を受けるコンポーネントには特に重要です。高速走行時の回転停止とロック アップの差は計り知れません。頑丈なはずのコンポーネントでも、圧力、熱応力、ねじり応力を受けて急速に劣化する可能性があります。こうした極端な使用例を試すことで、設計上の欠陥が明らかになることもあります。そのためエンジニアは、製品の生産開始前、そして製品が一般消費者に届く前に、顕著な問題から小さな問題までを特定する必要があります。
Fusion 360 は、豊富なシミュレーション機能を搭載します。エンジニアリング チームは、パラメーターを調整しながら、さまざまな条件下でコンポーネントがどう動作するかを観察し、試すことができます。このテストでは、一般的なケースから極端なケースまでを網羅でき、設計をどう強化していくべきかを、当て推測でなく明確に把握できます。ユーザーは応力マッピングや温度マッピングなどにアクセスして設計の整合性を評価し、標準化されたテストやカスタマイズしたテストを実施しながら、限界に挑むことができます。
未来に向けたエンドツーエンドの製品開発ソリューション:Fusion 360 (フュージョン)
チームが製品開発ソフトウェアを選択するときは、将来を見越して検討する必要があります。多くのソフトウェアは単なるポイント ソリューションです。優れた製品を生み出すためには、業界を挙げて包括的なソリューションを推進することが重要です。中でも重要なポイントは、「コラボレーション」です。Fusion 360 は、デバイスや国境の壁を超越した効率的なデータ共有を実現するクラウド ソリューションです。
CAD、CAM、CAE はそれぞれに重要な機能を備えつつも、製品開発では相互に深く関連しながら機能します。これらをシームレスに統合することで、生産効率が最大限に高まります。チームワークを促進し、競合他社に打ち勝つパワーを得ることができます。
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