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業界トーク / Virtual 2021
病院実例における維持管理までのワークフローを含めた効率的なBIM活用の検証
医療施設の設計では、諸室の仕様や法規制などの与条件が多いこと、ステークホルダーが多数で合意形成までに多くの時間を要することが特徴です。また、用途の特性から設計内容が複雑になりがちであり、意匠-構造-設備間での納まり調整不足や引き継ぎミス、それに起因するトラブルが起きやすい点も特徴として挙げられます。更には開院後のメンテナンスは元より、大型医療機器の入替や増改修も頻発します。これら医療施設設計や運用における様々な課題は、BIMが持つデータベースとしての特性をうまく用いることで改善される可能性があります。 そこで我々は、約3万 ㎡の新築の病院実例を対象に選定し、その実効性を検証しました。RevitとExcelを連携させた医療機器や設備諸元との情報連携、FORGEカスタムBIMビューワーを用いた情報検索やビジュアライゼーション、情報伝達の履歴管理等を実践しています。その中でも特に、Non-BIMユーザーを意識したBIMデータの活用手法と関係者の関わり方に注目し、医療施設における設計BIM・維持管理BIMのエントリーモデルのあり方を探り、BIM導入のハードルを下げ、広く一般的な普及の一助となることを目指しました。 ※「令和2年度国交省BIMモデル事業」の発表内容をより詳細に解説します。
業界トーク / Virtual 2020
「作るBIM」から「使うBIM」へ。BIMにおける正しい情報の作り方。
モデルが抱える事のできる情報量は膨大です。社会のBIMへの期待と同様に、私たちもモデルが持つ情報によって新しい世界が拓けると期待しています。 ところが、モデルが大量の情報を持てる事に拠ってモデリングの悩みが生まれます。それは「どの情報を信じて良いのか分からない。」という問題です。モデルを見ただけで信じて良い情報を知る事は不可能です。BIMはプロジェクト関係者間のコミュニケーションの有り方の再定義を求めています。 この問題を解決するのはLODであるはずです。ところがモデルとLODの間には大きな断絶があり、モデルはLODを直接的には教えてくれません。常に間に人が立つ必要があります。もしモデルが自身のLODを語ったなら、モデルの利用者がモデル内の情報の信頼性について悩むことは無くなり、担当者間での思い違いによるトラブルが減り、BIMマネージャーがプロジェクトの進捗管理に頭を抱える事は無くなるでしょう。 私たちが行おうとしている事は、LODに基づいてモデルを介したコミュニケーションを行う事です。これはモデルがLODを語るモデリング、と言い換えることもできます。このクラスでは私たちがプロジェクトでの失敗から辿り着いたLODの管理方法について紹介し、プロジェクト管理をより潤滑にする知識を共有します。 LODとモデルの良好な関係は「作るBIM」を「使うBIM」に転換します。
業界トーク / Virtual 2021
BIMワンモデルを基盤とした生産設計の業務変革 ~BIMモデルを施工用図面として活用するプロセスの確立、および鉄骨のデータ連携・デジタル承認~
 当社は、BIM方針として「BIM一貫利用」「統一モデリングルールの策定」「ワンモデル思想」を打ち出し、BIMを業務基盤とするワークフローへの変革を全社的に進めてきたが、施工段階におけるBIMモデルの利用が進まず、一貫活用の半ばでBIMモデルから二次元図に情報管理の主体が移行することが少なくなかった。それは、1枚の図面にあらゆる情報を載せ、細やかな詳細表現が必要とされた従来型の生産設計図と同じような図面をBIMモデルから作図する際の手間(労力)が、生産設計図の承認スケジュールに合わなかったからだ。  こうした「図面」の課題に対して、建設行為こそが目的であるという原点に立ち戻り、施工に必要な情報とプロセスを分析、検証した。その上で、統一ルールに則って整備するワンモデルを主軸に据え、Revit機能やデジタル技術をもって「次世代型生産設計図」を考案した。このクラスでは、次世代型生産設計図の構築によって、BIMモデルから、いかに迅速で効率的に施工に必要な情報図を整え、施工につなげていくことができたか、その構築の過程とともに紹介する。  同時に、専門工事会社の中でBIM化が進む鉄骨工事においても「図面」の課題があった。BIMモデルがあるにも関わらず、二次元図のみで情報管理していた時と同じ体裁での製作図が要求されていた。こうした課題に対して、ワンモデルと周辺データベースからの情報を「デジタル情報のまま」FABへ提供し、FABが管理する「生産BIMモデル」の有する「デジタル情報」を承認する手法を構築した。  こうしたワンモデルを基盤とした取り組みにより、社内におけるBIMモデルの利用と、本来の目的である業務の変革が、どこまで進んだかを具体的な事例を通して紹介する。
業界トーク / Virtual 2021
工場の現場から挑む、デジタルと3Dプリンタを活用した治具・補助具等の改善プロジェクト
本クラスでは、大和ハウス工業が九州工場で取り組んだ改善プロジェクトについて、インタビュー形式でお伝えします。 改善プロジェクトが解決すべき課題は全部で3つ。 1.外注作成における納期・コスト管理 2.設計データ管理 3.図面の3次元化 大和ハウス工業では、いかにして現場で日々発生する問題や、改善が必要な課題にチームで向き合い続けたか? また改善案についてどのように議論を重ねたのか?デジタルツールと3Dプリンティングを活用しながら試行錯誤を重ねたことで、コストや納期、品質、工数をどのように改善することができたのか?などのトピックについて、その試行錯誤のプロセスを交えながらお伝えします。 本クラスを受講される皆様におかれましては、次の日から取り組むことができる技術や、マインドセット、また取り組み方について、ご注目ください。そして本クラスに登場するさまざまなハードウェアやソフトウェアによる改革プロセスにも耳を傾けてみてください。ものづくりは与えられるものではなく、自ら切り開くことでこそ、真にご自身の技能を発揮し、輝くことができることを示す、素晴らしい事例です。
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